概要
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車体はステンレス製で、ビードプレス加工の軽量ステンレスを採用している。ステンレス製の車両は30系以来の登場である。デザイン面では、ヘッドライトが中央に設置され、相模鉄道の8000系や9000系に近いデザインとなった。
また、大阪市営の車両で初めて側面にも方向幕が設定された電車となった。これにより、従来車の10系や20系の更新の際に方向幕設置が施されている。
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車内でも座り心地の改善、ドア上に案内板の設置(登場後に追加で全編成に設置)を行いっている。さらに座席横の仕切り板も新に追加された。後期車からはドアガラスが複層化されている。内装は年度ごとに少しずつ仕様の変更がされているため、細かな記載は後述とする。
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主な機器類
既出の通り、この形式では大阪市営では初となる主電動機にVVVFインバータ制御装置が採用されていることが大きな特徴でもある。
冷房装置は20系と同様のものを採用しており、客室を狭くしないように当時の極限まで薄くなっている。台車も20系と同様にFS-386A型という空気バネ台車を履いている。
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登場後の改造
21系は2013年の時点で登場から20年以上が経過しており、車体をはじめ機器類などに様々な面で老朽化が目立っていたため、全編成を対象に更新工事を行っていくこととなった。これは御堂筋線だけでなく、他路線にいる新20系列を含めた全編成を対象に行われることとなった。改造点はとても多く、後述とする。
世間一般の鉄道の車両更新といえば真っ先に出てくるのが主電動機に使われているVVVF装置の更新である。この21系も例外ではなくVVVF装置をGTOからIGBTのものに交換されている。なお、電動車の位置には変更がないため、電装解除や追加電装などの工事は行われていない。
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内装も大きく変更されており、化粧板から床までほぼ全部が交換となっている。座席はモケットシートだったものがバケットシートとなっている。また、座席付近には手すりが追加されており、さらには座席上の荷棚も変更されており、網状のものが板状のものになっている。座席横の仕切り板も茶色だった模様が薄い茶色となっている。これにより座席周りは大きくイメージが変わっている。
ドア上には警告ランプも追加され、駅到着時やドア開閉時にチャイムと同時に赤いランプが点滅するようになっている。さらにはドア下には黄色い警告板が取り付けられ、30000系に近い内装となった。
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未更新車の仕様の変化
21系に限らず新20系列は、更新内容もそうだが、登場時から製造された一部の年度ごとに内装に変化が見られる形式であった。主に1995年度を境に大きく変化している。
1994年度までのタイプ
一番初めに登場したタイプである。御堂筋線と四つ橋線の車両は他路線と優先席の位置に違いがあり、これらの路線は真ん中座席の一部分に存在する。様々な鉄道会社をめぐってもこのタイプはとても珍しい存在である。座席は黄色座席に横線が入ったものが特徴である。新20系列の最初に登場したタイプである。
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1995年度以降のタイプ
車内の座席や床などが一式変更されている。黄色系だった座席も赤系となり、床も赤系の色で統一された。既存の編成とはまるで違う内装になっているが、その他の案内板などの細かな部分に変更点はない(写真は省略とする)。
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更新後の内装の変化
2013年度更新車タイプ
21系の大規模更新工事は2013年に開始された。最初に改造されたのは21607編成で、更新内容は既出の共通部分のみの施工である。このため、内装は荷棚や座席、ドア下以外を除きほぼ原型をとどめている。
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2015年度更新車タイプ
基本的には2013年度更新車タイプと変わらないが、LCDが1両につき4台ずつ設置され、さらには車内の照明がLED化されている。このため、車内がより明るくなっている。なお、画像での説明では座席、車内全景、床、ドア下、仕切り板に変化はないため、省略する。
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2016年度更新車タイプ
2016年度に更新が行われた21604、21606、21609編成が該当するタイプである。3編成しかいないため、珍しい。この年度からは御堂筋線用であるということをもっと全面に押し出すという観点から赤系統と御堂筋のイチョウ並木を再現した車内となっている。
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2017年度更新車タイプ
2016年度更新車タイプに加えてこれらの編成からは車内数カ所に防犯カメラの設置が施され、さらにはドア上のLCDが大型化されている。また、ドア色が薄い黄緑色の変更されている。車外では方向幕が更新され、ナンバリング表記が追加された。
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2018年度更新車タイプ
21系の更新車で最後に更新されたタイプで、21612編成〜21618編成が該当する。このタイプからは床が赤色から灰色となった。ドア色も再度変更があり、緑系統だった色が茶色系統の色となった。7編成存在するため、21系では一番多く見られる。
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編成ごとの概要
21601編成
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21系のトップナンバー編成である。登場時の車内は1994年度までのタイプであったが、更新されて2015年度更新車タイプの車内となっている。
21602編成
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登場時の車内は1994年度までのタイプであったが、更新されて2015年度更新車タイプの車内となっている。更新後も更新前も21601編成と同形態である。
21603編成
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内装や仕様も含め、21601編成と全く同じ形態である。
21604編成
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緑ドアを持つ編成(2016年度更新車の内装)で21603編成までの内装とは少々違うものとなっている。
21605編成
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2015年度更新編成のため、21601〜3編成と同形態である。
21606編成
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内装も含め21604編成と同形態である。
21607編成
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21系の中で最初に更新された編成で、この編成にしかない特徴が非常に多い編成で、21系の登場時の原型を留めている箇所が一番多く見受けられる編成である。
21608編成
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内装も含め、21605編成と同形態である。
21609編成
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緑ドアを持つ編成で内装も含め、21604編成と同形態の数少ない編成である。
21610編成
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1993年製の21系は2本しか製造されずそのうちの片方である。薄緑のドアもつ(2017年度更新車の内装)珍しい編成である。
21611編成
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1993年製の編成は10番編成とこの2編成のみであり、同年度製で更新後の内装も同じ道を歩んだ珍しい存在でもある。
21612編成
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21系では内装変更後の最初の編成となったタイプである。また、更新後の内装もこの編成から茶色ドア(2018年度更新車の内装)となっている。
21613編成
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21612編成と同形態である。また、1号車において、ドア窓の複層ガラス化を試験採用している。
21614編成
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21613編成で試験採用されていたドア窓の複層ガラスはこの編成から本格的に採用されている。
21615編成
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21614編成と同形態である。
21616編成
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21614編成と同形態である。また、1996年度製の唯一の編成である。
21617編成
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21614編成と同形態である。この編成を持って一旦21系の増備は終了となる。
21618編成
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10A系が更新されている間の予備車の確保目的として急遽登場した編成で、21617編成の製造から2年ほど経った1998年の増備編成となっている新20系列の最終編成である。
おわりに
いかがでしたでしょうか。大阪の中でもあまり話題にならない大阪メトロ御堂筋線。しかし、このその御堂筋線にも様々な取り組みや改善が施されていて、とても興味深いです。新20系列は大阪市営のどこの路線でも走っていることもあり、御堂筋線でも当たり前に走ってくる形式で、さらには18本と編成数も多いため、話題にすら上がることも少ない形式であります。そんな形式ですが、更新年度や登場年度によって様々な仕様の変更や改造などがあちこちに施されており、種類も豊富となっていて、外見の差はあまりないものの内装の差はネタが満載の形式で、大阪市営らしさがたくさん詰まった形式でもあります。近い将来、中央線からは去ってしまう予定があり、今後の動向は気になりますが、まだまだ当分は大阪メトロの主力電車として活躍する予定です。そんな新20系列を楽しんで乗ってみるのはいかがでしょうか。大阪で様々な観光地を巡るために欠かせない路線でもある御堂筋線に乗った際は30000系とともに是非見てみてください。