概要
2000年から2001年にかけて製造された埼玉高速鉄道の通勤電車である。埼玉高速鉄道はメトロ南北線と開業当初から直通運転を行なっており、東急目黒線とも直通運転を行なっている。このため、全駅にホームドアが完備されており、乗り入れ規定からワンマン運転ATO搭載の仕様である。
基本的には乗り入れ先のメトロ9000系と共通設計となっており、アルミ車体に緑帯と、埼玉高速鉄道のコーポレートカラーである青帯が巻かれている。車体には埼玉車であることを示すSRが書かれている。ただし、車体の構造はメトロ9000系と同じだが、車両の製作コストの削減を図るため、様々な部分が省略されている。
なお、全列車が浦和美園の車両基地で細かなメンテナンスなどがメトロ車と共同で行われている。また、検査などはメトロと同じ綾瀬検車区で行われている。
車内は独自のデザインであり、赤色系統の温かみのある座席にJRの209系と同じ単板ガラスのステンレスドアである。メトロ9000系の構造を踏襲していながらも209系要素を取り入れている興味深いデザインである。さらに、地下鉄線を走行するため、側面窓は基本的に開くようになっており、真ん中の部分のみ固定窓となっている。
登場当初から現在まで組み替えや改造などの大きな動きはなく、6両編成10本が活躍している。編成表は以下の通りである。また、番号がない2300、2400番台は将来の8両編成化のためのものである。
主な機器類
主電動機はIGBT素子のVVVFインバータ制御方式である。音は05系の後期車と同じ音となっており、とても珍しい音を奏でる。また、補助電源装置は東芝製のものを使用している。台車は住友重金製のボルスタレス台車SS157、057型代車を履いている。これもメトロ9000系と同じものである。
登場後の改造
大きな改造は施されておらず、ほぼ登場時の原型をとどめている。全編成のドア上に案内板とは別の場所にLCDが設置された。このLCDは次駅などを表示する訳ではなく、ただ永遠に川口市の広告を流すだけのものである。さらに、トップナンバーである2101編成では、外側の行先表示器がフルカラーのものに交換されている。
編成ごとの概要
2101編成
フルカラーLEDに行先表示器が交換された唯一の編成である。
2102編成
行先表示器以外は2101編成と同形態である。
2103編成
2102編成と同形態である。
2104編成
2102編成と同形態である。
2105編成
2102編成と同形態である。
2106編成
2102編成と同形態である。
2107編成
2102編成と同形態である。
2108編成
2102編成と同形態である。
2109編成
2102編成と同形態である。
2110編成
2102編成と同形態である。また、2000系の増備はこれにて終了となっている。
おわりに
いかがでしたでしょうか?今回は東急目黒線や地下鉄南北線の中でも比較的頻度が多めに走ってくる埼玉高速鉄道の車両を取り上げてみました。頻度が多く来るせいか、一部のファンからはまたこれかよ。と言われることも多い存在です。しかし、JRの209系のようなコスパ電車でありながらも装備品はしっかりしていて、よく細かくみてみると面白い車両です。皆さんも乗る機会は多いと思いますが、乗ってみた際はぜひゆっくり見渡してみてください。